台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―




「相変わらず内容は死ぬほど退屈だったね」

シアタールームを出た後、紫苑はやけにイキイキとしながらぐっと伸びをした。

「……あぁ、うん。そうね……」

というか、途中から内容ほぼ頭に入ってないんだが。
誰かさんのせいで。


「ところで香月さん。この後暇?よかったらご飯とか――」
「あ。それは行かない」


私の即答に、紫苑が子供っぽく拗ねた顔をする。


「いいの?契約違反――」
「アホなの?成宮くん」

ジト、と半目で紫苑を見る。
珍しく紫苑がちょっと怯んだ。


今は素なんだから、“紫苑くんに恋する瑠奈ちゃん”じゃなくて堂々と言ってやるわ。


「もし私と成宮くんがリアルでデート“してるかのような”この状況を視聴者に見られたらどうするの?
私はキャラ的にいくらでも言い訳が立つけど、成宮くんはものすごいダメージくらうでしょ?」


美玲に一途な爽やか王子。

なのに瑠奈とデートしてたなんて発覚したら、炎上必至、間違いなしだ。