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9:00。
ガヤガヤと人でごった返る都心のセンター街。
しばらく喧騒から離れていたせいで、どこを見ても人、人、人な状況に眩暈がしそうだ。
やってきたのは、通りに面したところにあるB級映画専門の古い映画館。
目当ての作品のポスターの前に立っていると、背後に楽しそうな女子高生2人組のおしゃべりが聞こえてきた。
「ねぇっ一昨日のアオバケ観たっ!?」
ドッキーン。
思わず肩が跳ねた。
「観た観たっみれいちゃんを巡る三角関係やばくない!?」
「わかる!しおんを応援してたけど、あのそうまの顔見ちゃったらさ――……」
知った名前がぽんぽん出てくる会話が、彼女達が通りを歩く速度に合わせて段々と近づいてくる。
「あとさ、るな!最近ちょっと可愛くない!?」
「わかる!ちょっといいよね!」
私のちょうど真後ろに到達した頃そんなことを言われて、今度は体ごと飛び跳ねそうになる。
――バレて……は、ないよね?
特にマスクとかしてないけど、今日の私は“私”だもん。
髪はまっすぐ下ろして、メイクも限りなくナチュラル。
服装だって、白いTシャツにデニムとあざといの対極にいる格好だし。
画面の中の私とは、まるで別人。
「いいよねぇ、私もあのくらいあざと可愛くなってみたいわ」
「いや、無理でしょ(笑)あれは元々の性格じゃなくちゃできないよ」
(嬉しいこと言ってくれるじゃないのさ)
むず痒い気持ちにひっそりとにやつきそうな唇を尖らせて、そっぽを向く。
だけどやっぱりほんの少しはにやけちゃって、さっさと映画館の中に逃げ込んだ。
9:00。
ガヤガヤと人でごった返る都心のセンター街。
しばらく喧騒から離れていたせいで、どこを見ても人、人、人な状況に眩暈がしそうだ。
やってきたのは、通りに面したところにあるB級映画専門の古い映画館。
目当ての作品のポスターの前に立っていると、背後に楽しそうな女子高生2人組のおしゃべりが聞こえてきた。
「ねぇっ一昨日のアオバケ観たっ!?」
ドッキーン。
思わず肩が跳ねた。
「観た観たっみれいちゃんを巡る三角関係やばくない!?」
「わかる!しおんを応援してたけど、あのそうまの顔見ちゃったらさ――……」
知った名前がぽんぽん出てくる会話が、彼女達が通りを歩く速度に合わせて段々と近づいてくる。
「あとさ、るな!最近ちょっと可愛くない!?」
「わかる!ちょっといいよね!」
私のちょうど真後ろに到達した頃そんなことを言われて、今度は体ごと飛び跳ねそうになる。
――バレて……は、ないよね?
特にマスクとかしてないけど、今日の私は“私”だもん。
髪はまっすぐ下ろして、メイクも限りなくナチュラル。
服装だって、白いTシャツにデニムとあざといの対極にいる格好だし。
画面の中の私とは、まるで別人。
「いいよねぇ、私もあのくらいあざと可愛くなってみたいわ」
「いや、無理でしょ(笑)あれは元々の性格じゃなくちゃできないよ」
(嬉しいこと言ってくれるじゃないのさ)
むず痒い気持ちにひっそりとにやつきそうな唇を尖らせて、そっぽを向く。
だけどやっぱりほんの少しはにやけちゃって、さっさと映画館の中に逃げ込んだ。



