「あの、」
バツが悪そうに改めて姿勢を正した爽真が、口を開く。
「心配させるような態度だったんなら、すみません。
その、深い意味は……」
まるで、怒られた後のようにぎこちなく浅く頭を下げる。
それがあまりにも年相応に見えて不思議な気持ちになっていると、御手洗は飄々とした態度で手のひら爽真の前に出した。
「いえ。誤解させるような態度を取る香月が悪いので。
この後、よく言って聞かせます」
「へ」
ガーン。
なぜ私が怒られる?
なんか、喧嘩した相手に謝罪に来た親子みたいだ。
「……お忙しいところ失礼しました。我々はこれで――」
「すみません、遅くなりました……!」
少し離れたところから、アスファルトをかける足音と鈴の鳴るような声がする。
爽真の背後に、荷物を持って息を切らせる美玲の姿が飛び込んできた。



