会話もなく、2人は静かに花火を見上げている。
>>なんかいい雰囲気。
>>やっぱ絵になるよね。この2人。
ちょっとして、不意に美玲が爽真を見る。
花火の光に照らされる、可憐で整った横顔。
白地の浴衣がヒロインの風格を漂わせる。
『綺麗だね、爽真くん』
画面の中の爽真が、美玲の方を見て黙りこくる。
ぼんやりとして見えるその表情が、見惚れているように見えて。
長すぎる沈黙。
向かい合う2人。
しばらくして、画面の中の爽真が口を開いた。
『――ん、綺麗だ』
(あ、おわった)
そう思った私の気持ちを言い当てるように、エンディングが流れ出す。
美玲と交互に抜かれる爽真の顔は、穏やかな笑顔で、ちょっと困ってはにかんでて。
恋をしてる、顔だった。



