「わぁ、おもーい。瑠奈、腕抜けちゃうかも」
言いながら、スタスタと歩いて物置部屋の中に運び入れる。
戻ってくると、テキパキ段ボールを開けて中身の精査と整頓を開始する。
豹変した私の姿に、彩加がぽかんとして立ち尽くしている。
「あ、彩加ちゃんは座ってていいよぉ。
でも、15分だけね?ちょっと休んだら手伝ってよねぇ」
緩い“瑠奈”の口調を守りながら、手だけはしっかりと動かす。
しばらくまつ毛の密度が濃い目をぱちくりさせた彩加が、時を取り戻したように動き出した。
「えっどういうこと!?普通逆じゃない!?」
「しー!声がおっきいよ。彩加ちゃん」
人差し指を自分の口元に当てながら、慌てて周囲を見渡す。
よかった、スタッフはいないみたいだ。



