「……そういえば、なんで今日は紫苑来なかったの?」
「昼間散々削ったからな。ビーチバレーで」
「……。作戦だったの!?」
「まぁな」
爽真は爽真で、この時間を守ろうとしてくれていたんだ。
明日を越えれば、もう紫苑は来なくなるのに。
この場所を大切だって思っているのは私だけじゃないんだって実感して、ちょっと嬉しかった。
「すごい。……けど、それ、私の体力も削れるって思わなかった?」
仲直りに気が抜けて、疲れ切った首がかくんと折れる。
朝から暑い中紫苑とやり合って、そのままビーチバレーに振り回されて。
正直もう、私の体力は限界に近かった。
電池が切れたようにぐらついた体が、左側に倒れかける。
爽真の大きな手が、私の肩を抱いて自分側へ引き寄せた。



