――そんな茶番劇を、爽真はずっと冷えた目で見ている。
その瞳は、黒く澱んで、光をなくす。
下手に触ったら、壊れてしまいそうな危うさを孕んでいる。
「……爽真くん、あの、具合悪い?大丈夫……?」
爽真の隣で観戦していた美玲が、心配そうに彼を見上げる。
けれど、爽真は返事をしない。
何も聞こえていないみたいだ。
「ちょっと瑠奈ちゃん!?どこ飛ばしてるの!?」
「助けて紫苑くん!お願いだから繋いでっ」
ドタバタしながら、(主に紫苑が)なんとか繋いで、点をもぎ取って。
「勝者!瑠奈×紫苑ペア――!!」
私たちは、決勝に行けることになった。



