台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―




一回戦。

私は今、紫苑と一緒に砂浜のコートの中にいる。

ネットを挟んで向こう側にはひよりと陸。

陸はもう、見た目通りのガチなフォームで待機している。

「じゃ、瑠奈がサーブね!」

彩加の合図で笛が鳴る。

私はビーチボールを左手に乗せて、深呼吸で精神統一をした。


――ちなみに、バレーボールは得意。

なぜなら、昔ドラマのエキストラでバレー部員の役をした時に徹底的にフォームを練習したから。

たった数秒映るだけのシーンのために、1ヶ月は費やしたけど。


でも、そのおかげで今、最高の撮れ高が取れる――!


ビーチボールを空に放ったと同時、しなやかに右腕を後ろへ引く。

落ちてくるビーチボールに向かって、手のひらを叩きつけようとしたのに――


スカッ


見事にからぶった。

「……」
「……」
「……」

「……瑠奈ちゃん、どんまいです……っ」

ひよりにフォローされた!!!

かああっと頬が一気に紅潮して、恥ずかしさでいっぱいになる。


周りで見ていたみんなの目も、文字通りの点になった。