9:30。 自室で制服を脱いで水着に着替えながら、ぼうっと頭を空にしている。 そのくらい、紫苑との交渉は疲れた。 暑かったし、一瞬も気が抜けないし…… 水着の肩紐を直して、サラッと肩にかかった黒髪を払う。 でも、私が1番守りたかったものは取り返せたから。 (爽真とちゃんと話せるまで、あと2日……) 長いなぁって思うし、じれったい。 当たり前のようにあった夜が、こんなにも待ち遠しいものなんだって、わかった途端に切なくなった。