「もう一つ、条件を足していい?」
――まだ足すの?
思わず眉間がピクリと歪む。
でももう、そろそろ時間も限界だし。
内容次第ではさっさと飲んで終わらせよう。
「……どうぞ?」
歩き出そうとした足を止めて、“どうぞ”の動作をする。
その時見た紫苑の顔は、どこか余裕を取り戻しているように見えた。
「あの時間への介入は、明後日の夜中までは許してほしい。
それ以降は絶対行かない。干渉もしないし誰にも言わない。それでどう?」
――明後日……水曜日の深夜まで?なんで?
何か意図がある?
心の奥でそう警報が鳴ったのに、これ以上戦う時間の余裕も気力もなくて。
「……わかった、いいよ」
紫苑の狙いをちゃんと考えもせず、条件を飲んでしまった。



