深夜0:00になった瞬間、もう無理だった。
いてもたってもいられなくて、かぶっていた布団を雑に放り投げて部屋を飛び出す。
早く爽真に会いたい。
会って話がしたい。
撮影の時、私は爽真を全く見なかった。
どうしてか、見たら演技が崩れる気がしたから。
だから、カメラが回っているところじゃ爽真の本心がわからないの。
夜中の、この時間じゃなくちゃ。
あの時どんな気持ちだったのって、聞くことができないの。
静かに、でも急いで階段を降り切ると、そこには2人分の人影。
「おはよ、瑠奈ちゃん。……いや、こんばんはかな?」
「……!」
そっか、また忘れてた。
今日も紫苑が来るってこと。



