時田君と私の秘密の契約〜毎週金曜日の秘め事〜

 (……あっ、もう帰っちゃうんだ。もう少し一樹と一緒にいたい…。まだ帰って欲しくないな……)

 「まだ帰らないで…。一樹ともう少し一緒にいたい…。」

 気付くと一樹のスーツの裾を掴んで引き止めていた。そんな事をされても一樹が困ってしまうのは分かっているのに、溢れ出る気持ちを抑えられなかった…。

 「今日はやけに素直なんだな。分かった…向日葵が寝るまでもう少しここに居るよ。」

 一樹がの優しい言葉が嬉しかった。一樹は私の髪を優しく撫でて頬にそっと触れると、私が眠りに付くまでずっと傍にいてくれた。

 「一樹…キスして…。」

 私の恥ずかしい要求に一樹は頬やおでこにそっと優しいキスをしてくれた。その後唇にもキスを落とし、舌を絡めるキスに発展した。

 沢山キスをすると、「今日はここまでにしないと歯止めが効かなくなる。」と言ってまた私の頭を優しく撫でた。

 「今日は出来ないから残念…。」

 「うん、残念…。」

 2人で抱き合っておでこを突き合わせて笑い合った。
 
 結局、一樹は私が眠りに付くまでずっと一緒にいてくれた。一樹に頭を撫でられている私は心地よくて一樹と一緒にいるのが一番安心できる自分に気付いていた。

 でも、こんな私達の関係が呆気なく終わりを迎える事になろうとは、この時の私には思いもしなかった…。