フラワーリング

二人とも何も話さない。

店の中には、風に揺れる花の音だけが聞こえていた。

「よかった。」

小さく呟いた橘さんに、また胸が熱くなる。

重なった指は、まだ少しだけ温かかった

昔から、人の指を見る癖があった。

だけど。

まっすぐ見つめていたのは、優しく笑う橘さんだった。


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恋の始まりは、その指でした。

でも好きになったのは、その指じゃない。

その指で、花を咲かせるあなたでした。