クソ真面目なアイドルに、幼なじみの一途が重症です。


何でこんなに意識してしまうんだろう…

暁にとっては、ただはぐれないように、子どもと手を繋ぐ親の感覚と同じなんだろうし。

1人プチバニックになっていると、ふと周りからの視線に気付く。

その視線は全部、私の隣にいる暁に向けられているものだった。

『かっこよくない?!』
『芸能人かな?超イケメン』
『でも彼女いるじゃん、手繋いでる』

コソコソと話す声も、耳につく。
当の暁はそれに気付いてるのか気付いてないのか、まったく気にせず前をみて歩いていた。

(……暁って、やっぱりかっこいいんだな……)

昔からずっと一緒にいるから麻痺していたのかもしれない。

こういう人混みで自然に守られるように手を繋がれ歩幅を合わせてもらうと、ふとした瞬間に「男の子」であることを実感してしまう。

なんだか少しだけそわそわして、握られた手をぎゅっと握り返した。