-翌日-
昨日のこともあり、学校を休もうかとも思ったけど、暁や友達に心配かけたくないと思い、いつも通り登校した。
案の定、大輝くんは一切私のクラスへ来ることはなく…そして私の噂だけが1人歩きしていた。
『神谷百香が彼氏を殴ったらしい』
事実なのだけど、その詳細までは誰も知らず、ただその噂もあって『暴力女』だという事が広まっていった。
現にクラスの男子たちが、私の方をみてコソコソ何か話している。
「ももちゃん気にしちゃダメだよ、あんなの」
友達たちには昨日あった事を伝えていた。
グループLINEにカラオケに行くと連絡を入れていたので、心配してずっと鬼LINEをしてくれていたのだ。
暁からもあの後散々心配されて、隣の家なのに私の家の玄関前まで送ってくれた。
どれだけみんなに心配させて迷惑をかけたか…と、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「みんな、ごめんね…」
「もーーっ!忠告聞かずにカラオケなんかついてくからっ!あれだけ言ってたのに!!」
「本当だよ!何考えてんのさ!?」
「どんだけ心配したと思ってんの?」
「うぅぅ〜〜ごめぇーん」
1人の友達からは両頬をつねって引っ張られる。
みんな我慢していたのか、私が謝ったのを皮切りに、しっかりと怒ってきてくれた。
でもその後ぎゅっと抱きしめられて、頭をよしよしと撫でて「でも、ちゃんと逃げれてよかった」と言ってくれた。
それにつられるように、他2人も一緒に私を抱きしめてくれて、
「本当によかったよ〜」
「百香だから逃げきれるとは思ってたけど」
「だね!顔面マイクで殴ったとか最高じゃん!」
みんなが、ぎゅーと抱きしめてくれるのが
優しくてあったかく、また涙が込み上げてくる。
「みんな優しい…っ、ありがとう…」
みんなの胸の中で、涙声でそういうと
「あ!泣かないでー、ももちゃん」
「よしよし〜、怖かったよね」
「大輝は後で私がシバいてきてあげるから」
また更にぎゅーっと力強く抱きしめてくれた。
きっとみんなには呆れられると、覚悟していた。
こんな噂を立てられても、仕方がないと思っていた。
でもこんなに優しくて、私の事を慰めてくれて、心強い友達たちが傍いてくれる事実が、私の心を溶かしてくれて、ほっと安心させてくれた。
