「あー、もうダメ。限界。」
ある日の放課後。
コンビニで買ったチョコミントアイスを齧りながら、私、高校1年の神谷百香(かみや ももか)は隣を歩く幼馴染に泣きついた。
「暁〜〜〜、高校の勉強むずすぎるよぉぉ」
「授業ちゃんと聞いてたら分かんだろ」
「それ!頭良い人のセリフだから!」
高校に入学して早1ヶ月、早速勉強の壁にぶち当たっていた。
そんな私を呆れた様に笑うのは、生まれた時から家がお隣同士で、1つ年上の幼なじみ、早瀬 暁(はやせ あき)だ。
頭もいいし、スポーツもできるし、面倒見もいい。
それでいて、イケメン。
嫌って程顔をあわせている幼なじみの私が言うくらい、顔が整っている。
おまけに身長180cm。
程よく筋肉質で体格もよく、スタイルまでいい。
神様は暁になんでも与え過ぎている。
そんなハイスペック幼なじみを持つ私も、少しだけ神様には好かれているのかもしれない。
……頭の良さは完全に見放されてるけど。
「特に数学がやばくて、意味分かんないんだもん! なんで急にアルファベットばっかりになるの!? 数字はどこに消えたの!?」
切羽詰まった私は、まくし立てるように早口で訴える。
「分かったから、とりあえず今はアイス食え。あ、ほらー、垂れてるっ」
「わ!!んんーっ!」
たらーんと溶けだした部分を、咄嗟に口に入れた。
横で暁が『喋ってばっかいるから』とまた呆れて笑っている。
「勉強はテスト前にでも教えてやるから。それまでは自主勉ちゃんとやりな」
「本当に!?暁、神すぎる!ありがとう!」
「はいはい」
そうこうしているうちに、家の前まで到着していた。
