紺桔梗の転調





「俺は大体いつも笑ってるよ、で、仁志君もちょっと笑うよね」

「確かに、そうかも」

 高井君は笑顔を引き出すのが上手だな。

「明日何してる?」

「昼過ぎまでバイトかな」

「じゃ、昼過ぎにそっち行くわ」

「明日?」

「うん。まぁまぁ、まったり待っててよ」

 ね、中央付近に座る私を一瞬振り返った高井君と、目が合った。何だろう、指を曲げて三角のジェスチャーをしてるあれは、ケーキの形? よく分からないけど、笑顔の高井君に私も笑って頷いた。