女神アフディーと透明な子

 危機は去った、とアフディー達が安堵したのも束の間。メデューサは冷たい視線をアフディーに向けました。

「アテーネの妹か……。あいつの身内なら、ここで石にしてやろう」

 アフディーは彼女の瞳を見ないよう視線を下げたまま、『なぜ』と疑問を持ちます。

 青い鳥は、頭を抱え、地面に顔を伏せたまま話しました。

「メデューサ様と、アテーネ様は、犬猿の仲。昔、海の神ポセイデン様が人間であったメデューサ様に恋をし、その罪深き恋と判決をくだされ、姿を今のように変えられたと聞きます」

 その言葉に、メデューサも、怒りをあらわにします。

「そうさ。奴は私の姿だけでなく。あんなにも優しい姉たちをも、姿を変えてしまった。恨み募る女なんだよ」

 メデューサが髪の蛇を逆立て、アフディーに近づいていくと、影から見守る一人の女性は、今にも神の力で介入しようと息を呑みました。

 しかし、その女性が姿を現すより早く、一歩前に出た者がいました。

 ダイヤです。

 ダイヤは、恐怖で足がガタガタと震え、今にも泣き出しそうでした。

 それでも、初めての友達である。アフディーを守るため、小さな体を精一杯に広げ、メデューサの前に立ちはだかったのです。