女神アフディーと透明な子

 アフディーが拳を握りしめ、やる気満々で息巻くと、青い鳥はそこであの看板に書かれた『フクロウとオリーブ』の意味を思い出していました。

「違いますよアフディー様。あれは義理の姉君『知恵と戦略を司る女神アテーネ』様のマークです。きっと危険を遠ざけろ、と意味ですよ」

 しかし、姉の思惑とは裏腹に、猪突猛進なアフディーは完全に正反対の勘違いをしてしまったのです。

 止める青い鳥の声も聞かず、アフディーは呪文を唱えます。

「ウホマイシラバスハレコ!」

 すると彼らの足元には、沢山のバナナの皮が現れました。

 王様たちはそれに足を滑らせ、すごい勢いで転びはじめます。

「イタッタッタッタッ。なんだこのバナナは」

 腰や頭を打ち、さすりながら痛みに苦しむ彼らに、今度は魔法で出した、泥団子を投げだしました。

「えい。えい」

 どこからともなく投げられる泥団子に、王様たちの顔や体は、真っ黒になりました。

 バナナの皮で足を取られ、やっと立ち上がれたと思うと、再び泥団子が当たり転びます。

 視界も遮られ、その感触の気持ち悪さに口を開くと、そこにも泥団子が放り込まれ、どうすることもできませんでした。

 ですが、アフディーたちは笑顔で夢中になるあまり、茂みから身を乗り出してしまいます。