海龍〜俺達の姫〜

そこに立っていたのは――

水無都 亜稀羅(みなせ あきら)

この学校の教師であり、芹羽の兄

亜稀羅「……誰が、芹羽を悪者だって?」

低い声

空気が凍る

教師「水無都先生、ですが暴力は――」

亜稀羅「その前に理由は聞いたのか?」

教師「それは……」

亜稀羅「この子が誰かを守ったからでは?」

誰も答えない

亜稀羅は芹羽の前に立つ

亜稀羅「……大丈夫だ」

芹羽が顔を上げる

亜稀羅「兄ちゃんだけは、お前信じてる」

その言葉に

張り詰めていたものが、少しだけ揺れた

だけど

もう、疲れていた

学校にいることも

人を信じることも

全部