海龍〜俺達の姫〜

その時だった

ブーブー……

私のスマホが震える

画面に映った名前

――亜稀羅お兄ちゃん

私はすぐ電話に出た

芹羽「……お兄ちゃん」

亜稀羅『どうだ』

優しい声、気にしてくれている証拠だ

放たれた言葉に私は
張っていたものが、少しだけ崩れる

芹羽「……怖くない」

小さく呟いた

その言葉に

電話越しのお兄ちゃんは静かに笑った

亜稀羅『そっか、それならよかった』

お兄ちゃんは安心したのか、
少し話したあと電話を終えた

私はゆっくり周囲を見る

笑っている海龍メンバー

騒がしい空間

温かいご飯

そして

初めて感じた

ここなら――

居てもいいのかもしれない、と

初めて居場所を与えてくれた所になる