あれから毎日、やよくんは私の家を訪ねては話を聞いてくれた。
デビューが近くて忙しいだろうし、『毎日誰かの家に通ってる』と写真を撮られたら大変なはずなのに。
そうしたらグループにも、碧くんに迷惑をかけるかもしれないのに。
私はそれを遠慮するどころか、嬉しく思ってしまっていた。
今日も夜8時ごろにインターホンが鳴る。
一応確認した後にドアを開けると、そこにはいつも通りフードをかぶったやよくんが立っていた。
そっとやよくんを中に入れると、やよくんは靴を脱いだ後にフードを取る。
「今日もありがとう、やよくん」
「いや、全然いいよ。ねおと碧のためだから」
人形のように整った顔で微笑まれて、『かっこいい』とは思うのにドキドキはしない。
そんなにも碧くんに惚れているんだなぁと少し嬉しく思うものの、それでもその碧くんはここにはいない。
「今日はどんなことがあった?小さいことでもいいから聞かせてほしいな」
ソファーで私の隣に座ったやよくんはいつも通り、優しくそう問いかけてくる。
「う~ん、今日は学校が午前と午後どっちもあったから疲れたかな・・・。でもやっぱり好きなこと学んでるから、すっごい楽しいよ!」
「そっか、じゃあ今日は早く寝て疲れを取らなきゃね。ごめんね、いつも夜で・・・」
「ううん、Frooveのみんなが活躍してるって思うとうれしいよ!」
「ねお・・・ありがとう」
毎日忙しいはずなのに、毎晩家に来ては優しく今日あったことを聞いてくれるやよくん。
最近はファンも急に増えてきて、デビュー前だけどテレビにもたくさん出ている。
知り合いがテレビに出ているのも、テレビで見ている人と家でお話をしているのも、不思議な感じだ。
「やよくんは?今日のお仕事はどうだった?」
正直、スタッフでも何でもない私はFrooveの仕事の様子を見たことはない。
だから興味があって、身を乗り出してそう聞くと、やよくんは何故か眩しそうに目を細めた。
「そうだなぁ、今日はね」
足を組みなおし、目にかかった髪を払いのけながら、やよくんは落ち着く低音ボイスで話し始めた。
「動画をいくつか撮影したよ。編集が終わったら投稿するんだけど」
「へぇ!どんな動画なの?」
「えっとねぇ、1本目は初途と璃翠が料理する動画だったかな。何を作るのかは投稿されてからのお楽しみ~」
「え~?でも楽しみだなぁ・・・2人って料理苦手だったよね・・・?」
「あは、そこが見どころでしょ」
「たしかに~」
璃翠くんは初途のことをグループ内でもかなり可愛がっている。
犬を愛でるような、そんな可愛がり方だ。
「2本目は全員で質問に答える動画。スタッフさんからの質問とか、ファンからの質問とか、メンバー同士とかでも聞きあったよ。3本目は踊ってみただね。何曲か一気に撮ったけど楽しかったな」
踊ってみた・・・!
どうしよう、すごく楽しみかもしれない。
デビューが近くて忙しいだろうし、『毎日誰かの家に通ってる』と写真を撮られたら大変なはずなのに。
そうしたらグループにも、碧くんに迷惑をかけるかもしれないのに。
私はそれを遠慮するどころか、嬉しく思ってしまっていた。
今日も夜8時ごろにインターホンが鳴る。
一応確認した後にドアを開けると、そこにはいつも通りフードをかぶったやよくんが立っていた。
そっとやよくんを中に入れると、やよくんは靴を脱いだ後にフードを取る。
「今日もありがとう、やよくん」
「いや、全然いいよ。ねおと碧のためだから」
人形のように整った顔で微笑まれて、『かっこいい』とは思うのにドキドキはしない。
そんなにも碧くんに惚れているんだなぁと少し嬉しく思うものの、それでもその碧くんはここにはいない。
「今日はどんなことがあった?小さいことでもいいから聞かせてほしいな」
ソファーで私の隣に座ったやよくんはいつも通り、優しくそう問いかけてくる。
「う~ん、今日は学校が午前と午後どっちもあったから疲れたかな・・・。でもやっぱり好きなこと学んでるから、すっごい楽しいよ!」
「そっか、じゃあ今日は早く寝て疲れを取らなきゃね。ごめんね、いつも夜で・・・」
「ううん、Frooveのみんなが活躍してるって思うとうれしいよ!」
「ねお・・・ありがとう」
毎日忙しいはずなのに、毎晩家に来ては優しく今日あったことを聞いてくれるやよくん。
最近はファンも急に増えてきて、デビュー前だけどテレビにもたくさん出ている。
知り合いがテレビに出ているのも、テレビで見ている人と家でお話をしているのも、不思議な感じだ。
「やよくんは?今日のお仕事はどうだった?」
正直、スタッフでも何でもない私はFrooveの仕事の様子を見たことはない。
だから興味があって、身を乗り出してそう聞くと、やよくんは何故か眩しそうに目を細めた。
「そうだなぁ、今日はね」
足を組みなおし、目にかかった髪を払いのけながら、やよくんは落ち着く低音ボイスで話し始めた。
「動画をいくつか撮影したよ。編集が終わったら投稿するんだけど」
「へぇ!どんな動画なの?」
「えっとねぇ、1本目は初途と璃翠が料理する動画だったかな。何を作るのかは投稿されてからのお楽しみ~」
「え~?でも楽しみだなぁ・・・2人って料理苦手だったよね・・・?」
「あは、そこが見どころでしょ」
「たしかに~」
璃翠くんは初途のことをグループ内でもかなり可愛がっている。
犬を愛でるような、そんな可愛がり方だ。
「2本目は全員で質問に答える動画。スタッフさんからの質問とか、ファンからの質問とか、メンバー同士とかでも聞きあったよ。3本目は踊ってみただね。何曲か一気に撮ったけど楽しかったな」
踊ってみた・・・!
どうしよう、すごく楽しみかもしれない。

