二人をすきになれたなら

「莉音、ちょっと職員室来い」

「莉音って呼ばれるほど仲良かったっけ?」


優はニタニタしながら聞いてくる。


「てかあたし職員室呼ばれるようなことしてねーんだけど」


職員室。


「なに?」

「遠足代、振り込まれてないんだけど親に手紙渡したか?」


担任は紙をヒラヒラさせる。


「こいつん家、世界を飛び回るデザイナー夫婦だから家に親居ないよ」


優がひょこっと顔を出してあたしの肩に顎を置いた。


「なんでお前までついてきてんだよ」


担任が言った。


「せんせーが莉音に変なことしないように監視」

「職員室に呼び出してんだぞ、する訳ないだろ」

「もう何人もの女子生徒泣かしてるらしいぞ(笑)」

「ちゃんとしてるだろうが、生徒とは付き合えないってまともな判断だろうが」

「で、現金でいい?」


あたしは財布から現金をガバッと取り出して机に置いた。


「お前...これ高校生が持つ額じゃないだろ、、」

「足りる?」

「できれば振込がいいんだけど...こんなに要らないし」

「やり方わかんない」

「こいつお嬢様だから」


担任は頭を抱えていた。