二人をすきになれたなら

夏休み明け。

重ーい足取りで学校へ向かう。


「おはよう」

「.......」


聞き慣れた低い声。

あたしは右方向へ。

追ってくる。


「おーはーよー」

「.......はよう、、」

「よし...ん?お前こっち向け」

「やだ」

「おい」


あたしは顔をグイッと向けられた。


「お前...これ、、」


切れた口元、目のあざ。

そして泣いたからパンパンに腫れた目。


「まーた喧嘩かぁ?こいつねぇ、女のくせに乱暴なんですよ」


別の教師が来た。


「私の生徒にこいつ呼ばわりしないでください。こいつは意味もなく喧嘩するような子じゃありません」


あたしは目を丸くした。

担任はあたしの手を引いて保健室へ。


「先生も言ってんじゃん、こいつって(笑)」


あたしは思わず吹き出した。


「俺はいいんだよ(笑)それよりお前これ、手当したか?」

「知ってるでしょ?そんなことしてくれる人なんてうちには居ないの(笑)」


担任は無言であたしの傷の手当をし始めた。


「可愛い顔に傷が残るぞ」

「今可愛いって言った?」

「.......言ってない」


あたしは昨日のことを話し始めた。

誰かに話したところでなんの解決にもなんないから今まで何かあっても話そうと思わなかった。

けど担任にはなぜか聞いて欲しかった。


「お前さぁ...なんでバイクのしょうもないことは連絡できんのに昨日みたいな大事なときに連絡してこねーんだよ、、」


担任は大きくため息をついた。


「俺、そんなに頼りない?ただのバイク好きなお兄さんだと思ってる?」

「お兄さん?オヤジだろ?」

「俺まだ20代なんだけど」


あたしは笑った。


「俺、一応お前の担任なんだけど」


そう言って頭を撫でてくれた。