二人をすきになれたなら

夏休み最後の日。

あたしは実家に顔を出していた。


「お嬢様、しっかり食べてますか?」

「痩せすぎですよ...」


お手伝いさんたちはだいすきだ。

いつも独りのあたしと居てくれた。


「久しぶりだな」


そこに現れたのは父親だった。


「お前...一人暮らししてるらしいな、、好き勝手しやがって」

「ここに居ても居なくても変わんないでしょ、やることはちゃんとやってるよ」


仕事だって手伝ってる。

これ以上何を望むのだろう。


「なんだぁ?その口のききかたは...」

「数年ぶりに会うんだからどう喋ったらいいかなんてわかんねーよ」


パシンッ...


乾いた音が響いた。


「何すんだよ!」


あたしたちは取っ組み合いになった。


「おやめください!」

「女の子です!」

「顔に傷でも残ったら...」


お手伝いさんたちは必死にとめてくれた。


「お前は俺の言うことだけ聞いてればいいんだよ!」

「.......クソ親父」

「お嬢様!手当を...!!!」


あたしは走って実家を出た。

バイクにまたがり家に帰った。

口は切れて、目にはでかいあざ。

モデルの仕事が近々無くてよかった。

はぁー。

明日から学校なのに。

なんでかわからない感情。

涙が溢れて止まんなかった。