愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく


『へー、同じ誕生日の奴に会うなんて初めてだ。いくつになったんだ?』

『21歳です』

『一つ違いか⁈会ったことないよな?』

『はい、高校3年生の時、転校してきたんです』

『へー。遼とは、いつから?』

『成人式の日です。ねっ、遼⁈』

隣にいる遼に相槌を求め横を向いた時、遼は、別の友人達と楽しそうに会話をしていた。

無意識に唇を尖らせて拗ねていたようで、目の前の男が、拳を作り口元を隠してクスクスと笑いだす。

『お前、名前なんて言うの?』

そこで初めてお互いに自己紹介もしていないと気がついた。

『相澤 菜穂』

『おれ、桐谷 蓮。遼の奴、知らない女連れてきてどうかと思ったけど、お前のこと気に入ったよ』

『気に入られるようなことありませんでしたけど』

『そうだな。誕生日が同じところ。遼に捨てられないように頑張れよ…』

ニヤリと笑い、私がどう反応するのかと面白がっている。

そんな失礼な蓮に、負けてなるものかと『頑張ります』と返した。

『あはは、そうきたか。誕生日おめでとう』

なぜか頭をわしゃわしゃと撫でられるが、蓮への印象が悪いせいか、振り払った。

特に気にする素振りもない蓮は、その後は自分の誕生日を楽しんでいく。