愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく

7月7日
丁度、私の誕生日の日でもあった。

知り合いの誕生日と言いながら、私の誕生日をお祝いしてくれるものだと浮かれていたが、本当に知り合いの誕生日の集まりにがっかり。

初めての彼氏と祝う自分の誕生日は、素敵な日になると思っていたからだ。

皆が、楽しそうに騒ぐ中、私の浮かない表情に気がついたのは、本日の主役。

桐谷 蓮だった。

『遼、お前の連れ、俺の誕生日にきたくなかったんじゃないか』

『そんなことないよな⁈』

『…うん』

『本当か?』

疑う蓮は、身を乗り出し表情を確かめるように見つめてくるので、目を逸らしてしまう。

蓮の切れ長の目は鋭く、嘘を見抜かれてしまうようで怖かった。

犬で例えると遼がボルゾイなら、蓮はドーベルマンだろう。

優美で気品があり穏やかで静かで、優しい顔立ちのボルゾイとは正反対で、怖く感じるほどキリッとした顔立ち、一つ一つの動きは優雅で目を惹くが、警戒心が強く、縄張り意識が強いドーベルマン。

見知らぬ女が、自分の縄張りに突然入ってきたのだから、警戒しているのだろう。

『実は私も今日が誕生日で、まさか自分の誕生日に同じ誕生日の人のお祝いにくるなんて思ってなくて、気に障ってしまったなら、すみません』