『遼は、西園寺さん狙いだぞ』
耳元で現実を教えてやると、ムッとする彼女。
怒らせたようだ…だけど、怒った顔も可愛い…
遼を信じきっているこの子が哀れで、放っておけないからか、つい、頭を撫でていた。
麗華がおやっとした表情で、目をキラキラさせだした。
俺が自分から女に近づくなど滅多になく、必要なければ自分から触れるなんて、そうそうないからだ。
しばらくしたある日、兄貴の手伝いを終えて、スマホを開いたら、つるんでいるメンバーで飲み会をしようとメールが回っていた。
いつもの事だと流そうとした時、珍しく遼が(女子も混ぜないか?)と、提案している事を見つけた。
何かあると、最後まで読んでいく。
(相澤と西園寺も呼んだ)
(西園寺を狙ってるから手を出すなよ)
こいつ、ほんとクズだな。
麗華と彼女が絡んでいなければ、誰を狙おうとかまわない。
放っておくわけにはいかないと、(俺も参加する)
と、連絡を入れたその足で、兄貴の元へ戻った。
兄貴も麗華からの連絡があったのだろう。顔を見るなり『麗華に男を近づけるなよ』と特命を受けた。
当日、麗華と彼女は、この場の雰囲気が合わないようで、入り口近くの席に座って、2人でいる。



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