遼の脇腹を膝で突いて合図するが、彼女の方へ視線を動かしただけで動く気はさらさらない。
どうにかして、向こうへ行きたい俺。
兄貴にバレたらやばいが、麗華を利用することにした。
『西園寺がこっち見てた。⁈俺、声かけてくるよ』
『俺もいく』
即座に動きだす遼に片眉を上げたが、遼と行けば、彼女も話しやすいだろうと思い一緒に向かった。
『相澤、少しいいか?』
『うん』
彼女の隣に座ろうとしたら、麗華が視線で隣に来いと促してくる。
仕方なく麗華の隣に陣取ると、遼は不満げに口を曲げて、彼女の隣に座っていく。
隣では、何しに来たのだというような麗華の視線が、煩わしい。
大学ではお互いの為、知らないふりをしているのは面倒を避ける為なのに、チラチラと俺を見てくる視線に、遼は気づいたようで、俺を睨むように見ていた。
まさかこいつ…
そして、積極的に麗華に向けて話しかけだした。
饒舌にサークルへの勧誘をしだす遼。
ビリヤードやチェス、カードなどで賭け事まがいの遊びのサークル。普段は小さな物をかけるただの遊びだ。ただ時たま、大きなモノを賭けて勝負することがある。
お金に不自由していない奴らのふざけた遊びだ。



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