愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく


蓮から、一緒に祝わおうと誘われたのは、数日前。

遼からは、何の連絡もないのに、蓮はちゃんと覚えていてくれていたようで、嬉しいと思い、悩むこともなく返信していた。

蓮に連れられてきた会員制のサロンは、昨年と同じ場所だった。某ビルの夜景を楽しめる最上階にあり、半個室は隣を気にする事なく、ゆったりと話には最適だったのだろう。

用意してくれた小さ目なホールケーキに灯る蝋燭の火を2人で消して、お互いに誕生日のプレゼントを交換して、祝う。

蓮に「後で見ろ」と言われ、開けることができずにプレゼントをもらった。

そのくせ、私があげたプレゼントの箱は、もらうなり開けだす。

「ネクタイか」

「たくさん持ってるだろうけど、蓮に似合うと思って。よかったら使ってね」

「気に入ったよ。ありがとう」

夜景の見える窓に立ち、ガラスを鏡がわりにしてプレゼントしたネクタイを結ぶ蓮。

振り返って、「似合うか?」と言って照れている。

「似合うよ。だけど」

「なんだよ」

「ネクタイ斜めってるよ」

クスクスと笑うと、拗ねた蓮は、ネクタイを解いてしまって可愛いと思う。

「まだ慣れてなくて一回でうまく結べないんだよ。笑うなら、結び方知ってるんだろな?」

「仕方ないな…貸して」

蓮の首を借りて、ネクタイを結んでいく。