隣の王子



エンドロールが流れる。



雪村先輩も、桜川先輩も拍手している。



信じられない自体に困惑する。



「何で森山ってあてられたの?」


「雰囲気」



雰囲気で手を見定められるのか……。




さすが王子様の星で生まれた甲斐がある。



「森山。お前は可愛いよ」




だからその褒めてくるのやめてくれないかな。



胸が温かくなる。



「ス、スキだとか、軽々しく言わないで!


「残念。嫌いっていえばいいはなし?」



「真逆!」



お姫様抱っこから下ろされると、



今度は手の甲にキス。



耳元で囁かれるぐらいのささやかなキスをついでに



感覚でしてしまう、彼の性格上好きな相手にしか



尽くさない恋愛ピッチング。



私は甲乙か述べよと言われてるようなもので、



甲と述べれば、乙とも取るし。乙と述べれば



甲ともいう。