庭でサルビアが笑ってる




 土っぽい匂いがする……。


 庭だしそれはおかしくないか。


 ……ううん、むしろホコリっぽい?



「るつちゃん!」



 私は飛び起きようとして、関節の痛みにうめいた。



「な、に……?」



 うつ伏せの状態から、ゆっくりと起きあがる。


 身体の下にはあのサルビアの絵だけじゃなく、人魚のお姉さんの絵や、琴を奏でる女の子の絵……ベッドに横たわった男の人の絵もあった。



「夢?」



 夢にしてはリアリティがありすぎる。


 この絵と同じ展開になっていたのも、なにか不思議な力が働いたかのようで。


 ……そうだ。お母さんならなにか知ってるかもしれない。



「お母さん!」



 私は紙束を抱えて、家の中に飛びこんだ。


 洗濯ものを干してきたばかりらしいお母さんが、何事かと奥からかけ寄ってくる。



「どうしたの? なにかあった?」


「これを見つけたの」