庭でサルビアが笑ってる




 私たちは女の子の家をあとにして、どうやって人を集めるかを話し合った。



「近所の家に片っ端からお願いしてみる?」


「無謀だわ。町内掲示板を探して、そこにお知らせを貼るのはどう?」



 ああでもない、こうでもないと話していると、角を曲がったところで人にぶつかってしまった。



「あ、すみません」


「いや、こちらこそ失礼」



 私がぶつかってしまった人は着物を着たおじいさんだった。なんとなく品のよさみたいなのを感じる。




「二人とも、この家にいる女の子を知らないかい?」



 おじいさんは、私たちが出てきたばかりの家を指さして聞いてきた。




「いつもだったら、この時間には琴の音が聞こえてくるはずなんだが」


「ああ、具合が悪くて伏せっていると聞きましたから、今日は無理なのかもしれません」



 おじいさんはそれを聞くと、ひどく悲しそうな顔をした。