「あら、どちらさま?」
さっきの女の人によく似た顔が、私たちが来たのに気づいて上げられた。
「私たち、その鷽を追いかけてきたの」
庭に植えられている木に止まった鷽を指さす。二匹は素知らぬ顔で毛づくろいに勤しんでいた。
「まぁ、二人の鷽だったの?」
「ううん、連れてこられたの」
私たちは鷽に道案内をされてここまできたことを簡単に説明すると、女の子は驚いたように口元に手を当てた。
「もしかしたら、私のせいかもしれないわ」
「……どういうこと?」
「誰かにお琴を聞いてもらいたいって話したから……」
女の子は、小さな琴を撫でながら事情を説明してくれた。
女の子の家はとても貧しくて、伏せっていても医者にさえかかれない。とにかく安静にして治るのを待つしかなかった。
お父さんはそんな女の子を哀れに思い、小さなおもちゃの琴を買ってくれた。



