庭でサルビアが笑ってる




「なんだろう、楽器の音……?」


「これは……お琴ね」



 そう言われると琴の弦を弾く音に聞こえる。


 音楽の授業でしか聞いたことがなくて、るつちゃんみたく当てられなかったのがなんだか悔しい。



「でもお琴にしては音が軽いような……?」


「そんなことまでわかるの?」



 るつちゃんも琴を弾いた経験があるのかと聞こうとしたら、るつちゃんが唇に指を当てた。


 視線だけで「そっとのぞいて」と言われ、私はその通りにして静かに顔を出した。


 鷽が二匹、歌うように鳴いている。それはさっきから鳴き声が聞こえてたから予想通り。


 それだけじゃない。


 私たちと同じくらいの女の子が、鳴き声に合わせて小さな琴を弾いていた。


 布団の中で、ほっそりした肩にカーディガンをかけて。


 小さな指を動かして、鷽とのセッションを楽しんでいた。


 それが終わったタイミングで、二人して庭に出てみた。