おばあちゃんに他の色は植えないのか聞いたことがある。
おばあちゃんはそれに……確か……。
「璢音ー、終わったー?」
ハッとなって手元のジョウロを見る。
水は三分の一くらいまで減っていた。
「まだー! もうちょい!」
家の中にいるお母さんに返すと、ジョウロを思い切り傾けて、全部の花に行き渡るようにまいた。
うん、これで大丈夫。
ジョウロを元のところに戻すと、お母さんに声をかけた。
「お母さん、倉庫ってどのくらい掃除すればいいの?」
「そうね、はたきをかけて床掃除してちょうだい」
お母さんは洗濯物を抱えてせかせか動いてる。
洗濯かごからはち切れそうになっているのはタオルケットやパジャマだ。おばあちゃんのとこまで持っていくのかな。
「掃除用具は倉庫の中にあるから、それ使ってね」
「わかった、マスクどこ?」



