……ううん、飛び去ったんじゃない。
二匹は私たちが見える場所に止まった。
もしかしたらと思って、近づいてみるとまた飛んでいく。
まるでどこかに案内しようとしてるみたいに。
私とるつちゃんは顔を見合わせて、鷽がなにをしようとしているのか確かめることにした。
この町から出る方法を知っているかもしれない。
鷽は誘うように鳴いてくれるおかげで、私たちは見失わずに追いかけることができる。
右へ左へ、まっすぐに進んだかと思ったらUターンしたり。
まさか、私たちを迷わせようとしてるんじゃ……。
少し疑いが出てきたところで、鷽はある家の中へと入っていってしまった。
「このお家になにかあるのかも知れないわ」
「玄関のほうに回ってみよう」
塀をよじ登って入るわけにもいかないし、人がいる気配もする。
あのおばさんみたいな人じゃありませんように。



