私が拾ったのは、千年前の皇子でした


私は朝食を作ることにした。

とりあえず、目玉焼きとベーコン。

あとはトースト。

私は、料理など作れないので、
とりあえず、自分ができる精一杯の料理を出した。

テーブルに並ぶ、地味な朝食。

箸を並べ、コップにお茶を入れる。

お茶は、なんとなく緑茶を入れてみた。

それから、トーストに塗るバター、
目玉焼きにつける、ケチャップや醤油を用意した。

よし、食べるか。

男の正面に座る。

「いただきまーー」

私がそう言おうとした瞬間、
ふと男の方に目線がいった。

男は、不思議そうに朝食達を観察している。

突いてみたり、匂いを嗅いでみたり。

「なにしてんだ」

思わず、口に出ていた。

「これは、なんだ?料理なのか?」

失礼なやつだ。

「お箸は使えますか?」

「もちろん」

「じゃあ、それを使って食べてください」

男は、恐る恐る、目玉焼きに箸を通していく。

そして、ゆっくり、口へと運ぶ。

こう言うのって、現代のものを食べて「美味しい!」って言うパターンだよね。

そう私は期待して、彼の第一声をまった。

しかし、私の期待は儚く崩れ去った。

「これは、食べ物か?」

「ちっ」

腹たつわ〜

「いいから食え」

そう言って、無理やり、男に食べさせた。

でも、食べていくうちに、慣れてきたのか、

「美味しくはないが、食べれるな」

と言いながら、完食した。

今まで、ろくに料理をしてこなかった私も悪いのだが、これはあんまりだ。

私は、食器を片付けた。

男が唯一、美味しいと言ったもの。

それは、緑茶だった。