私が拾ったのは、千年前の皇子様でした

悠真もびしょ濡れなんだから、
早くしなきゃ。

私は全速力でお風呂を済ませ、
髪も乾かさず、頭にタオルを巻いたまま、
急いで脱衣所を出た。

「悠真もお風呂入りな〜」

そう声をかけた瞬間。

「うむ」

返事と同時に、悠真が目の前に現れた。

「ん?」

よく見る。

……いや、よく見なくてもわかる。

服を着ていない。

「えっ!?」

思わず固まる。

そういえば、初めて会った日にも、
一度だけ悠真の全裸を見た気がする。

でも、その時は驚くだけで、
こんな気持ちにはならなかった。

「っ……」

恐る恐る視線を下へ向ける。

……よかった。

ちゃんと下着は履いていた。

思わず胸をなで下ろす。

「何がよかったのだ?」

悠真は不思議そうに首をかしげる。

気づけば私は、
じっと悠真の方を見てしまっていた。

「ご、ごめん!」

私は慌てて両手で顔を隠すと、
悠真の横をすり抜けるように走り出した。

勢い余って壁にぶつかりながらも、
そのままリビングへ逃げ込む。

「もう……何やってるんだろう」

ソファのクッションに顔を埋める。

初めて会った時は、
こんなに恥ずかしいなんて思わなかったのに。

どうして今は、
こんなにも胸がドキドキするんだろう。