私が拾ったのは、千年前の皇子様でした

その時だった。

「皇子様、皇女様。」

後ろから落ち着いた声が聞こえた。

振り返ると、そこには鎧姿の一ノ瀬部長が立っていた。

「部長……?」

「私は、お二人をお守りする役目を仰せつかっておりました。ですが、その使命を果たすことができませんでした」

深く頭を下げる部長。

私は何が起きているのか、理解できなかった。

その時。

悠真の体が、淡い光に包まれ始める。

「悠真!」

私は駆け寄った。

「どうやら……別れの時のようだ」

「嫌!」

私は首を振る。

「行かないで!」

「過去へ戻ったら……また殺されちゃうんでしょ!」

悠真は涙を浮かべながら、小さく笑った。

「千紘。我も、お主と離れたくない。」

「だったら……!」

「それでも」

悠真は私の両手を優しく握る。

「行かなければならない」

涙が止まらない。