今日明日は休日だ。
この土日で、できるだけこの男を
現代に慣れさせる。
幸い、物覚えは早い。
そのため、何度も説明する必要はなさそうだ。
まず、彼の名前を考えておかなければ。
公の場で、木梨軽皇子と呼ぶわけにはいかない。
現代っぽい名前にしないと……
まぁ、とりあえず、適当につけてみるか。
「ねぇ、今日からあなたの名前、木梨 悠真ね」
と、私は男に言った。
「なぜ、名前を変える必要がある?」
男は不思議そうにしている。
「とりあえず、木梨軽皇子だといろいろ問題があるの」
「それならば仕方ないな」
と、意外とあっさりと受け入れてくれた。
ちなみに、名前の由来は、
木梨軽皇子の“木梨“と、
私の好きな俳優の名前からとった。
本当に良かったのだろうか……
適当につけてしまった罪悪感はあったが、
本人も気に入っているようなので、
気にしないことにした。
そのあとは、言葉を少し直したり、
自分は庶民であるということを説明したりした。
「あと、今の時代は、
簡単に“愛しき妹”とか言わないで」
「なぜだ?」
「いろいろ誤解されるから!」
「誤解ではないのだが」
「違う!そういう問題じゃない!」

