私が拾ったのは、千年前の皇子様でした

あっという間に、クリスマスになった。

残念ながら、今年のクリスマスは平日だった。

私はいつもの倍の速度で仕事を終わらせると、
「お疲れ様です」と言って、会社を後にした。

家に着くと、玄関までいい香りが漂ってくる。

「ただいま」

そう言ってリビングのドアを開けると、
キッチンには悠真が立っていた。

「早かったな」

悠真は少し驚いて目を丸くしている。

「頑張って仕事早く終わらせてきちゃった」

私がそう言って笑うと、悠真はなんだか残念そうな顔をした。

「悠真?」

「我には贈り物を用意することができぬ」

悠真は少し困ったように笑った。

「だからせめて、クリスマスらしい料理を作って、千紘を驚かせようと思っていたのだ」

その言葉に胸が熱くなる。

「悠真、その気持ちだけでとっても嬉しいよ」

「そうか?ならば作った甲斐があったな」

悠真は嬉しそうに笑った。

私はスーツからルームウェアに着替えて、
席についた。

「すごっ!」

そこには、お店で出てくるような豪華な料理が、
たくさん並んでいた。

「え、これ悠真が全部作ったの!?」

「当たり前だ。他に誰がいるというのだ」

「そうなんだけどさ……」

悠真の料理の腕は、もうシェフレベルになっていた。