私が拾ったのは、千年前の皇子様でした

「お待たせ〜!」

そう言って、こちらへ走ってくるのは美緒だ。

今日は約束の日曜日。

「寒いね〜」

「そうだね」

「で? プレゼントは決めてるの?」

「全然」

「だと思った」

「えへへ」

「褒めてないからね」

そう言って笑いながら、私の背中を軽く叩く。

「とりあえず寒いし、お店入ろ」

「うん」

私たちはデパートの中へ入った。

館内はクリスマスソングが流れ、
大きなツリーがきらきらと輝いている。

たくさんのカップルや家族連れで賑わっていて、
歩くだけでも楽しそうな空気が伝わってきた。

「すごい人だね」

「この世には、こんなにリア充がいたのか……」

美緒は遠い目をする。

「そうだね」

「って、お前もその仲間だろ!」

「なんで!?」

思わず大きな声が出る。

「クリスマスを男と二人で過ごして、プレゼントまで買いに来てるじゃん!」

「そ、それは違うって!」

「どこが違うの?」

「付き合ってないし!」

「はいはい」

美緒は呆れたように肩をすくめる。

「本人たちだけが気づいてないパターンね」

「違うってば!」

「……リア充め」

そう言って、美緒は私の腕をもう一度軽く叩いた。