夜風にさらわれたお姫様


朝。


障子の隙間から柔らかな光が差し込んでいた。


「……ん」

榴愛はゆっくり目を開ける。

見慣れない天井。

ふわふわの布団。

静かな空気。

「……あ」


そこで昨夜のことを思い出した。

黒崎組。
煌夜。
白鴉組。

「っ……!」

榴愛は勢いよく起き上がった。

夢じゃない。

本当に、裏社会の組織の屋敷に泊まってしまったのだ。

「どうしよ……」

布団の上で頭を抱える。

普通なら警察案件では?

いやでも助けてもらったし。

しかも心桜がいたし。

情報量が多すぎる。