トップアイドルは白衣の天使に恋をする-Rebirth-

——まさに、その瞬間だった

ブブッ、ブブッ——

ポケットの中で、スマートフォンが重々しく、激しく震えた

一瞬にして、全員の身体が硬直する

俺は息を呑み、画面をスワイプしてロックを解除した

液晶に浮かび上がったディスプレイネームは——


『黒瀬マネージャー』

部屋の空気が、目に見えて一気に臨界点まで張り詰めていく

嫌な予感しかしない、最悪のタイミング

俺は覚応を決め、通話ボタンを押して耳へと当てた

「……もしもし、黒瀬さん」

数秒の、耳が痛くなるほどの沈黙

スピーカーの向こうから、いつになく低く冷え切った黒瀬さんの声が響いた

『……出たよ、陽貴』

たったそれだけの、短い一言

誰も言葉を発せられないまま、俺の全身の血がサッと引いていく

『——例の告発記事、たった今、ネット上で全面公開された』

その宣告が落ちた瞬間、病室は死のような静寂に包まれた

誰も、一言の呼吸すら許されない

ついに、俺たちの本当の戦いが、最悪の形で幕を開けてしまったんだ