トップアイドルは白衣の天使に恋をする-Rebirth-

お年寄りや施設のスタッフにお礼を言われ、少し照れくさそうにこちらに戻ってくる梓

その瞬間、近くのベンチに座っていた大学生くらいの若い男たちの声が、俺の耳に飛び込んできた

「なぁ、あの看護師さん?めちゃくちゃ可愛くない?」

「スタイルいいし、顔ちっちゃ声も優しくて超タイプなんだけど声かけてみようかな」

品定めするような男たちの視線が、梓の身体を舐めるように動く

その瞬間、俺の脳内で何かが冷たく弾けた

ハットの庇を深く下げ、伊達メガネの奥の目を鋭く細める

普段、仕事で見せる笑顔の裏に、底冷えするような威嚇を込めて、その男たちを正面から一瞥した

俺の放ったただならぬ「気配」に気づいたのか、男たちはヒッと息を呑み、慌てて視線を逸らしてその場からコソコソと立ち去っていった

「お待たせ、優朔急に走っちゃってごめんね?」

何も気づいていない梓が、申し訳なさそうに俺の前に戻ってくる

さっきまでの冷徹な俺はどこへやら、彼女の顔を見た瞬間、俺の心は一瞬でとろけてしまう

「ううん、梓は偉いね最高の看護師さんだよ」

「もう、からかわないでよ……」

赤くなる梓の細い腰を引き寄せ、男たちが去った方向を見据える


可愛いのも、綺麗なのも、全部俺だけのもの

誰にも、絶対に渡さないけどね

腕の中に収まる愛しい体温を確かめながら、僕は心の中で、誰にも譲る気のない誓いを深く刻み込んでいた