優朔side
ロビーに響いた大きな音に俺が周囲を警戒するより早く
梓の身体が弾かれたように動いた
「大丈夫ですか!?」
見ると、入り口付近で車椅子を押していたお年寄りの夫婦が
足元をもつれさせて転倒していた
周りの客が遠巻きにオロオロとする中、梓はいち早く駆け寄り
床に膝をついてそのお年寄りの肩をそっと支えた
「痛むところはありませんか?
頭は打っていませんか?……うん、大丈夫そうですね
ゆっくり起き上がりましょう無理しないでくださいね」
その声は驚くほど冷静で
だけど包み込むように優しい
梓は慣れた手つきで倒れた車椅子のブレーキを確認し
起こすと、お年寄りの身体に負担をかけない絶妙な支え方で
すっと車椅子に座らせてあげた
施設の人を呼びに行こうと、梓が立ち上がったその時
今度は、騒ぎに驚いてバタバタと館内を走り回る小さな男の子が目に入った
「危ない!」梓は男の子の前にすっとしゃがみ込んだ
正面から優しくでも真剣な顔でその両肩を包み込んだ
「走ったら危ないよここには怪我をしている人や、ゆっくり絵を見たい人がたくさんいるのだから、お砂場を歩くみたいに、ゆっくり歩こうね?」
看護師としてのスイッチが入った彼女は、凛としていて、本当に綺麗だ
注意された男の子も、梓の真剣で、だけど温かい眼差しにコクリと頷き、「ごめんなさい」とトボトボ歩き出した
あぁ、やっぱり
僕は彼女のこういうところに堪らなく惹かれているんだ
病院で出会った時からそうだ
どんな時も、誰に対しても、真っ直ぐに優しくて、一生懸命で
自分のことより、まずは目の前の人を助けようとする
トップアイドルなんて派手な世界にいる俺にとって、梓のこの揺るぎない純粋さは、何よりも尊くて、眩しい
本当に……愛おしくて、どうしようもないな
胸の奥から湧き上がる独占欲と愛しさに、目頭が熱くなる
今すぐにでも抱きしめて、俺だけのものだと世界中に叫びたいくらいだ
ロビーに響いた大きな音に俺が周囲を警戒するより早く
梓の身体が弾かれたように動いた
「大丈夫ですか!?」
見ると、入り口付近で車椅子を押していたお年寄りの夫婦が
足元をもつれさせて転倒していた
周りの客が遠巻きにオロオロとする中、梓はいち早く駆け寄り
床に膝をついてそのお年寄りの肩をそっと支えた
「痛むところはありませんか?
頭は打っていませんか?……うん、大丈夫そうですね
ゆっくり起き上がりましょう無理しないでくださいね」
その声は驚くほど冷静で
だけど包み込むように優しい
梓は慣れた手つきで倒れた車椅子のブレーキを確認し
起こすと、お年寄りの身体に負担をかけない絶妙な支え方で
すっと車椅子に座らせてあげた
施設の人を呼びに行こうと、梓が立ち上がったその時
今度は、騒ぎに驚いてバタバタと館内を走り回る小さな男の子が目に入った
「危ない!」梓は男の子の前にすっとしゃがみ込んだ
正面から優しくでも真剣な顔でその両肩を包み込んだ
「走ったら危ないよここには怪我をしている人や、ゆっくり絵を見たい人がたくさんいるのだから、お砂場を歩くみたいに、ゆっくり歩こうね?」
看護師としてのスイッチが入った彼女は、凛としていて、本当に綺麗だ
注意された男の子も、梓の真剣で、だけど温かい眼差しにコクリと頷き、「ごめんなさい」とトボトボ歩き出した
あぁ、やっぱり
僕は彼女のこういうところに堪らなく惹かれているんだ
病院で出会った時からそうだ
どんな時も、誰に対しても、真っ直ぐに優しくて、一生懸命で
自分のことより、まずは目の前の人を助けようとする
トップアイドルなんて派手な世界にいる俺にとって、梓のこの揺るぎない純粋さは、何よりも尊くて、眩しい
本当に……愛おしくて、どうしようもないな
胸の奥から湧き上がる独占欲と愛しさに、目頭が熱くなる
今すぐにでも抱きしめて、俺だけのものだと世界中に叫びたいくらいだ


