時間の感覚が、完全に狂いそうになる
今のが一分だったのか、それとも五分が経過したのか、もう誰にも分からない
ただ、永遠の闇の中を彷徨っているかのように、その時間はあまりにも長く、残酷だった
その時だった
——ガチャ
静寂を切り裂いて、信じられないほど小さな金属音が、廊下に響いた
全員の身体が、弾かれたように一斉に跳ね上がる
鍵が、内側から解錠された音
次の瞬間、世界を隔てていた扉が、ゆっくりと、重々しく内側へと開いていった
そして光の差し込んだその室内の景色に、俺たちは息を呑んだ
そこに立っていたのは、見慣れたはずの、俺たちの大切な仲間である奏だった
でも、その姿は、俺たちの知っているあいつとは完全に別人のようだった
いつも綺麗に整えられていた深い緑色の髪は乱れ、いくつものピアスが揺れるその瞳は、痛々しいほどに真っ赤に充血している
顔色は紙のように白く、その美しいはずの頬は、痛ましいほどに削げてやつれ果てていた
何日も、一秒たりとも眠れていない人間の顔
何日も、血の涙を流すように泣き続け、心を破壊された人間の顔だった
いつも自分たちに向けてくれていた、あの優しい笑顔なんてその顔のどこを探したって微塵もありはしない
誰よりも場の空気を明るくして、誰よりも人を笑わせて、誰よりも繊細に周りの空気を読んでいた『黒騎士の奏』の姿は、そこには影も形もなかった
「……っ」
そのあまりにも凄惨な姿を前にした瞬間、狂おしいほどの激しい激痛に胸を引き裂かれそうになった
今のが一分だったのか、それとも五分が経過したのか、もう誰にも分からない
ただ、永遠の闇の中を彷徨っているかのように、その時間はあまりにも長く、残酷だった
その時だった
——ガチャ
静寂を切り裂いて、信じられないほど小さな金属音が、廊下に響いた
全員の身体が、弾かれたように一斉に跳ね上がる
鍵が、内側から解錠された音
次の瞬間、世界を隔てていた扉が、ゆっくりと、重々しく内側へと開いていった
そして光の差し込んだその室内の景色に、俺たちは息を呑んだ
そこに立っていたのは、見慣れたはずの、俺たちの大切な仲間である奏だった
でも、その姿は、俺たちの知っているあいつとは完全に別人のようだった
いつも綺麗に整えられていた深い緑色の髪は乱れ、いくつものピアスが揺れるその瞳は、痛々しいほどに真っ赤に充血している
顔色は紙のように白く、その美しいはずの頬は、痛ましいほどに削げてやつれ果てていた
何日も、一秒たりとも眠れていない人間の顔
何日も、血の涙を流すように泣き続け、心を破壊された人間の顔だった
いつも自分たちに向けてくれていた、あの優しい笑顔なんてその顔のどこを探したって微塵もありはしない
誰よりも場の空気を明るくして、誰よりも人を笑わせて、誰よりも繊細に周りの空気を読んでいた『黒騎士の奏』の姿は、そこには影も形もなかった
「……っ」
そのあまりにも凄惨な姿を前にした瞬間、狂おしいほどの激しい激痛に胸を引き裂かれそうになった


