桜花転生奇譚

僕は魔力を普段よりもたくさん使った次の日は、高確率で熱が出た時と同じような症状が出る。倦怠感に、食欲不振。その他、もろもろ。

「……おはよう。うん、もらおうかな」

僕が答えると、ひーちゃんは「分かった。準備するから待ってて」と空の食器をお盆に乗せて、そう言って台所へと向かった。

僕はいつもの位置に座ると、ズキズキと痛む頭を手で押さえる。これも、昨日魔力を使いすぎた影響か。

少し痛みに耐えていれば、頭痛は落ち着いた。頭痛が治まってから、頭に浮かぶのはひーちゃんのこと。

……やっぱり、僕は……ひーちゃんのことが好きだ。

口数は少ないけれど、優しくて、努力家で。大人しいけど、ノリが良くて。それでいて、小さくてかわいくて。

「……蒼さん、あまりにしんどそうだから……僕の判断でお粥にした。食べやすいように、刻んだけど……雑炊とかの方が良かった?」

ひーちゃんのことを考えていれば、お盆を持ったひーちゃんがやって来る。僕の前に、お盆を置いた。

箸の他に匙が乗っていて、さりげないひーちゃんの優しさを感じる。今日のお昼は、食べやすいものばかり。みどりが、僕が今日こうなるのを見越して作ってくれたんだろう。

「……ううん。大丈夫」

僕は匙を手に取ると、ひーちゃんが作ってくれたというお粥を1口掬い口に運んだ。

それを飲み込んでから、僕はひーちゃんに話しかける。