彼女はほんとうに星のようなひとだった。
少しは近づけたと思ったのに掴めなくて。彼女の瞳にはいつだって白い星が宿っていた。
それがまっすぐ俺を照らしているようだった。
でももう、そのひかりは俺に注がれない。
中学1年生の冬から繰り返し聴いていたステラの曲ももう聴けない。
日々、それらを痛感させられる。
周りの話題は受験一色となり、ステラが消えてからちょうど一年が経とうとしていた。
学校にいても息抜きできる時間なんてほとんどなくて、タブレットと参考書に向き合っているせいで目も首も痛い。
不安からか、夜の眠りも浅い。
高校受験のときはどうしてたっけ。ああそうだ、ステラの曲を聴いてたんだと思い出し、勝手に虚しくなった。今の俺はまるで抜け殻みたいだ。
灰色の空に折りたたみ傘持ってくればよかったとうんざりしながら下駄箱を開いたとき。
あるものが上段に入れられていた。膨らみのある茶封筒だった。
他の人に見られないように辺りを確認してからそれを取り出し、中身を覗いた。
なにも書かれていないCDに、折りたたまれたノートの切れ端が添えられていた。手紙だろうか。拙い手つきでそれを開く。そこには走り書きでこう綴られていた。
どうしてもってときに聴いて 夜野



